自己展開バイナリ差分パッチの作成ソフト

日本語化パッチを作って配布するにはパッチ化して配布します。パッチを当てる作業を簡易化するために自己展開パッチを作成するソフトウェアが必要になります。そういった機能を持つソフトウェアを少しまとめてみました。

WDiff

定番です。日本語化パッチはだいたいこれが使われています。商用利用も可能で企業が使ってたりもします。複数のファイルのパッチを作成する手順がややこしく感じるかもしれませんが、慣れると簡単に作成できるようになります。かなり古いソフトウェアですが未だに現役です。

ライセンス フリーウェア
商用利用 可能 (連絡が必要)
URL http://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se057654.html

VPatch

インストーラー NSIS のプラグインとして利用可能です。VPatch のみで自己展開パッチを作成できますが WDiff の用にただ実行するだけではなく、ファイルの指定が必要になります。面倒な気もしますが、パッチを当てるファイル名に依存しないのでいいかもしれません。NSIS と組み合わせることで詳細な処理を行うパッチの作成が可能です。

ライセンス フリーウェア (オープンソース)
商用利用 可能
URL http://www.tibed.net/vpatch/

PatchWise Free

ウィザード型自己展開パッチを作成可能です。海外のソフトウェアですが日本語にも対応しています。パッチにライセンス情報やユーザーガイドを含むことができるのでユーザーに注意を促す際に便利です。自己展開パッチの言語を設定することができるので日本以外で配布する場合に役に立ちます。

ライセンス フリーウェア
商用利用 可能
URL http://www.patchwise.com/docs/pwf3retail.php

Hex Editor Neo

Hex Editor Neo のパッチ作成機能を利用します。Hex Editor Neo で編集したバイナリのパッチを作成できます。他のソフトウェアで編集したファイルの差分を作成する方法は分かりませんでした。パッチは単一ファイルのみに対応しています。64bit に対応している点が特徴です。

ライセンス フリーウェア, シェアウェア
商用利用 可能
URL http://www.hhdsoftware.com/Products/home/hex-editor-free.html

File Diff Patcher

パッチは単一ファイルのみ可能です。機能的には他に比べて簡素なものですが、64bit や Unicode に対応している点が特徴です。まだバージョンが若いので今後の発展に期待です。

ライセンス フリーウェア
商用利用 不明
URL http://homepage3.nifty.com/otomiya/

udm 差分ファイル作成ツール

たまに日本語化パッチに使われているのを見かけます。自己展開パッチにドキュメントを含めたり、レジストリを操作させたりすることが可能です。パッチはフォルダ単位になるのでパッチを当てる際にフォルダの指定が必要です。パッチの言語設定が可能です。

ライセンス フリーウェア, シェアウェア
商用利用 不可能(フリーウェア), 可能(シェアウェア)
URL http://product.lameije.co.jp/udmtool.html

PatchBreeze

ガバイト級のファイルに対応しています。また、複数バージョン向けのパッチを作成できます。ファイル単位、フォルダ単位の差分をとることができます。自己展開パッチにはライセンス情報を設定したり言語を設定したりすることが可能です。

ライセンス シェアウェア
商用利用 可能
URL http://www.magpiesoft.com/products/patchbreeze.htm

まとめ

基本的に自己展開パッチの商用利用は可能なようです。ただ、ライセンスが変更されたり間違っていたりする場合があるのでご自分で確認してください。
今回は動作速度の比較はしませんでした。シェアウェア系の差分作成速度は概ね良好、WDiff は高速、VPatch はやや遅いといった感じです。
いろいろ探してみましたが結局 WDiff が無難な感じがしました。