VSuite Ramdisk Pro をインストールして活用してみた
環境はこちらを参照してください。OS は Windows 7 RC x64 です。
インストール
今回インストールするのは VSuite Ramdisk Professional Edition v4.0.5822.2159 です。日本語言語ファイルが含まれる All-in-One パックをインストールします。
インストールはウィザード形式で特に迷うことなく正常に完了しました。2回ほどドライバをインストールするかどうかの確認が出ましたので両方とも普通にインストールしました。
RAMDISK を割り当て
メモリが全部で 6GB で、4GB は通常のメモリに使用することにして、残りの 2GB (2048MB) を割り当てました。ドライブ文字は自動割り当てで、Z: が割り当てられました。ディスクの種類は SCSI より高速な DirectIO を選択しました。
一時フォルダを RAMDISK に置きたいので「TEMP フォルダの作成」にチェックします。
今回は「動的 RAM 割り当て」をチェックしませんでした。そのため、2GB 分のメモリがすぐに RAMDISK として確保されます。メモリを有効に使うには「動的 RAM 割り当て」を有効にすべきかもしれません。
他にファイルシステムの設定や NTFS 圧縮の設定を選択することができます。
活用方法
一時フォルダを置く
RAMDISK の割り当て時に作成した TEMP フォルダを Windows の一時フォルダに使用します。
元の値はユーザー環境変数 TEMP, TMP が「%USERPROFILE%\AppData\Local\Temp」で、システム環境変数 TEMP, TMP が「%WINDIR%Temp」です。
ページファイルを置く
- 「システムのプロパティ」ウィンドウの詳細設定タブのパフォーマンス設定ボタンをクリックします。
- 「パフォーマンス オプション」ウィンドウが開き、詳細設定タブの仮想メモリ変更ボタンをクリックします。
- RAMDISK 以外で「ページングファイルなし」を選択して「設定」をクリックします。
- RAMDISK はカスタムサイズを選択し、初期サイズを「512」、最大サイズを「1024」にします。
ページングファイルの推奨値は「9213 MB」になってますがとりあえず大丈夫だと思います。
ただ、この設定は 64bit OS では意味はないと思われます。ページファイルにはメモリの内容が書き込まれますが、メモリの内容をメモリ(RAMDISK)に書き込むことになるからです。「ページファイルなし + 6GB のメモリ」と「ページファイル 1GB + 5GB」を比較した場合、どちらもメモリが 6GB 使われることになるので、差がなさそうです。32bit OS で管理外領域が余ってる方には意味がありそうです。
ブラウザ (Firefox, Internet Explorer) の一時ファイルを置く
- Firefox で about:config を開き、browser.cache.disk.parent_directory に「Z:\Firefox」を設定します。
- Internet Explorer は、「インターネット一時ファイルと履歴の設定」ウィンドウ*2で「フォルダの移動」をクリックし、「Z:\IE\Temporary Internet Files」を設定します。
IE の一時ファイルはシステムファイルになっているので見えませんが正常に作成されています。
この設定で YouTube やニコニコ動画で読み込まれた動画などが RAMDISK に書き込まれます。
イメージファイル
イメージファイルを使用すると、シャットダウン時などに RAMDISK の内容をハードディスクにコピーできます。
イメージファイルのサイズは直接ミラーだと RAMDISK と同じサイズになります。スマートミラーだと RAMDISK の内容によってはかなり小さく保存できます。
まとめ
一時ファイルやページファイルの設定で劇的に速くなるという訳ではないですが良いところはあります。
- OS 再起動毎に無駄なファイルが削除される。
- 書き込みの頻繁なファイルの HDD への書き込みを押さえることができるので断片化を抑制できる
- ディスクアクセスを分散させることで HDD のパフォーマンスが上昇する
- 一時ファイルの読み書きが速くなる
など。
64bit OS だと、4GB 以上のメモリを扱うことができるので、通常のメモリとして使用すべきか、RAMDISK として使用すべきか迷います。ページファイルやブラウザの一時ファイルの容量設定なども最適な設定を模索したほうが良さそうです。
32bit OS の場合はページファイルの割り当てに意味がでてくるとおもいます。なので 32bit OS で管理外領域が余っているなら RAMDISK を使うべきだと思います。
今回は Windows 7 x64 での人柱の記録と活用でした。VSuite Ramdisk は設定画面がわかりやすくかつ高機能なのでおすすめです。